この本は、今から40年前、私が初めてエジプトに行ったときよりはるか前にエジプトに行った人の日誌である。読みはじめる前、初めてエジプトへ行ったときよりドキドキ感が強かった。
自分が行ったときとどう違っているのだろうか、興味はそこにあった。読み進めていくうちに、私の記憶とこの本の記述はダブってくる。そしてルクソールあたりにくると、もう同じ空間を歩いているのだ。特に、カーターに会うことができるかもしれないというところはハラハラした。私にエジプトへの興味をもたせてくれた人物、ハワード・カーターがルクソールにいたわけだ。もしかするとカーターに会えるかもしれないということは、カーターと同じ空間にいて、同じ空気を吸っていたことになる。「カーターは体調を崩している」というところで、やはりカーターも不死身ではなかったんだと、かえって変にホッとしてしまったりする。ともかく冒険・探険の連続なのだ。きっとインディ・ジョーンズの原型なのだろう。みなさんもそんな気持ちで読んでください。
吉村作治

 
『“オシリス神の失われた墓”は実在する』

ある編集者へ届いたアマチュアエジプト研究家の日誌。
その日誌を研究するうちに…。

エジプト学をのぞく
 
イギリス版『エジプトロジー』のホームページへ オシリス神の墓を求めて
「エジプト学」
定価3360円(税込)

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